日本で唯一、駿河湾でのみ水揚げされる「桜えび」。“駿河湾の宝石”とも呼ばれるこの桜えびの秋漁が、2026年10月29日(木)~12月24日(木)にかけて解禁されます。静岡市清水区の由比漁港を中心とした「しずまえ」エリアでは、この時期しか味わえない透明度の高い「生桜えび」や、揚げたてサクサクの「かき揚げ」といった桜えびグルメが登場します。

国内で水揚げされる桜えびは100%駿河湾産
桜えびは深海性の甲殻類です。日中は水深200m以下の深海で暮らし、夜になると上層へ浮かび上がってきます。体には約155個の発光器があり、透き通ったさくら色に輝く姿から“駿河湾の宝石”“海のルビー”とも呼ばれています。
国内で漁業許可を受けて操業しているのは、静岡県の由比・蒲原・大井川地区の120隻のみ。国内で水揚げされる桜えびは100%が駿河湾産という、きわめて希少な特産品です。
秋漁の主役は甘みたっぷりの「新えび」
漁期は春漁(3月下旬~6月上旬)と秋漁(10月下旬/11月上旬~12月下旬)の年2回のみ。秋漁で水揚げされるのは、夏に産卵・孵化し、体長20ミリほどに育った「新えび(若いえび)」です。口に入れた瞬間に広がる濃厚な甘みとプリプリの食感は、秋漁ならではの味わい。産地・由比だからこそ味わえる生食(生桜えび)をはじめ、釜揚げや香ばしいかき揚げなど、さまざまな料理でその魅力を楽しめます。
資源を未来へつなぐ「プール制」
由比港漁協をはじめとする地元の漁業者たちは、資源を未来へ守り継ぐため、自主的な資源管理を徹底しています。出漁前の試験操業で生育状況を確認するほか、漁獲量を自主規制し、過度な競い合いを防ぐ「プール制(共同操業・利益均等分配)」も導入。駿河湾の生態系と桜えびの資源を守りながら操業する、持続可能な漁業に取り組んでいます。

静岡市の前浜が育むブランド「しずまえ鮮魚」
「しずまえ」とは、静岡市の前浜である駿河区石部~清水区蒲原の沿岸部のこと。ここには用宗漁港、清水港、由比漁港の3つの港があり、これらの港で水揚げされる魚介類を「しずまえ鮮魚」と呼んでいます。
駿河湾は水深約2,500mの日本一深い湾で、深海から沿岸部にかけて多様な生態系が広がっています。桜えびやしらすの「船びき網漁」に加え、沿岸部では定置網漁や一本釣りなどさまざまな漁法が行われ、アジ、サバ、タチウオ、サワラ、アマダイ、サザエ、アワビなど数百種類に及ぶ旬の魚介類が水揚げされます。港と街の距離が近く、網から揚がったばかりの鮮度で食卓や飲食店へ届けられることが、「しずまえ鮮魚」最大の強みです。

本場の桜えび料理が味わえる名店と体験スポット
鮨処やましち
地元・蒲原で愛され続けているお店です。透き通る美しい生桜えびをふんだんに盛り付けた海鮮丼やサクサクのかき揚げに加え、伝統の郷土料理「沖あがり」も楽しめます。沖あがりは、かつて地元の漁師たちが体を温めるために食べていた料理で、文化庁100年フードにも認定されています。
- 住所:静岡市清水区蒲原3-3-10
- 営業時間:11:00~19:00
- 定休日:火曜日
井筒屋
東海道由比宿にある、鮮度と味にこだわる桜えび料理・磯料理の専門店。最高級の桜えびを使った桜えびご飯に、ふんわりサクサクのかき揚げ、吸物、刺身がついた自慢の「駿河定食」をはじめ、「沖あがり」や「生桜えび」なども味わえます。
- 住所:静岡市清水区由比314
- 営業時間:11:30〜14:00/17:00〜19:00
- 定休日:月曜日(月曜日が祝日の場合 火曜日)
ゆい桜えび館
創業明治20年の老舗「カクサ」が運営する、食べて・買って・学べる観光・体験型施設です。ガラス張りの工場では、農林水産大臣賞を受賞したいわし削り節「潮の華」の製造工程を見学できます。「生桜えび」の直売やお土産品が充実しているほか、併設の食事処では手打ちそばや桜えび料理を楽しめます。
- 住所:静岡市清水区由比672-1
- 営業時間:9:00~16:30
- 桜えび茶屋:11:00~16:00(混雑時変動あり)
- 削りぶし 製造見学直売所:9:00~16:30
- 休館日:年始
出典:静岡市


